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私の大阪万博 -第九から始まった半年の物語-

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こんにちは。CS推進室の新川です。

2025年4月13日に開幕した大阪・関西万博。10月13日の閉幕までの半年間、私はこの万博に何度も足を運びました。思い返せば、すべてのきっかけは「第九」から始まりました。

一万人の第九に応募、まさかの当選!

2025年の正月、ニュースで「大阪万博で一万人の第九合唱が開催される」と知りました。軽い気持ちで応募したところ、まさかの当選。そこから私の“第九チャレンジ”が始まりました。練習会場は文京シビックホール。3時間×6回の練習を重ね、人生初の第九合唱体験に挑みました。

初めての第九は、想像以上に難しい

私はテノールパートを担当しましたが、正直何がどう違うのか全くわからない(笑)。しかも全編ドイツ語。意味も取れないまま、歌詞ブックのカタカナを頼りに音に合わせるだけの日々でした。

それでも、周りの参加者は皆さんベテラン。普段は普通のおじさん、おばさんに見えるのに、歌い始めた瞬間に“豹変”するんです。プロのような声量と表現力に圧倒されながら、なんとか食らいつきました。

練習の帰り道、寒空の下で大谷翔平選手が出場する東京ドームを横目に通ったことも、今では良い思い出です。

万博会場リハーサルと圧巻の大屋根リング(入場者数5万人)

4月6日、いよいよ大阪万博会場でリハーサル。快晴の空の下、初めて目にした「大屋根リング」はまさに圧巻でした。

ニュースでは「多くの人が乗ったら崩れるのでは?」「キャパは4万人くらいらしい」など、いりいろな噂も耳にしましたが、恐る恐る登ってみると、意外にも安定感があり、上からの眺めは素晴らしかったです。有名な指揮者・佐渡裕さんのもとで2回のリハーサルを実施。

約200メートルにわたって並んだ人々――指揮者までも200メートル先!(笑)
遠くて指揮が見えず、音がずれる(笑)。ぐだぐだに見えても、最後だけはピタッと合う。その一体感は本当に感動的でした。

リハーサルのあとは自由行動。完成したパビリオンを回りながら、一足早い“プチ万博”を体験しました。

雨の開幕、奇跡の晴れ間(入場者数13万人)

そして迎えた開幕日。当日はあいにくの雨予報。リハーサルは雨の中で行われ、寒い中、大屋根リングで長い時間を待ちました。

ところが、いざ合唱が始まる直前、雨が止んだのです。まるで天が味方してくれたようでした。約15分の合唱でしたが、やり遂げた瞬間の達成感と感動は今でも忘れられません。

万博通い、そして半年の終わりに(入場者数21万人)

開幕以降、私は結局10回以上万博を訪れました。すべてのパビリオンを回ることはできませんでしたが、行くたびに新しい発見があり、そしてだんだんと公式キャラクターの「ミャクミャク」まで可愛く思えてくる始末。

映画好きの私は、各パビリオンの映像演出にも強く惹かれました。どれも個性的で、まるでシネマフェスのよう。

  • ルクセンブルク館:ライフサイズの大型モニター+360度スクリーン
  • フランス館:没入型の大型映像演出(360°バーチャル体験も)
  • アメリカ館:360度ドーム型シアター
  • シグネチャーパビリオン(例:null²、Future of Life):床と天井にLEDを敷き詰めたインタラクティブ演出

360度スクリーンって、どうやって撮っているんだろう……? と、技術的な興味も尽きませんでした。

半年間、本当に楽しい時間でした。
最後に訪れた日、私はもう一度大屋根リングを見上げながら思いました。
「やっぱり、行ってよかったな。」